ツジカワの魅力

先輩が語る

「海外展開」

ツジカワの海外展開

ツジカワでは、2004年に中国・上海に初の海外工場を設立して以来、アジア圏への海外へと展開を進めている。成長著しいアジア圏でニーズが高まる衛生材の生産ラインづくりをはじめ、人々のより豊かな暮らしづくりに貢献している。

  • 上海辻川制版模具有限公司(2004年開業)
  • ツジカワ タイランド(2009年開業)
  • ツジカワ インドネシア(2013年開業)
  • ツジカワ インド(2017年開業)
  • ツジカワ ベトナム(2018年開業)

●ツジカワ インド

2017年、インド南西部に位置し、インドの経済成長と技術進歩を象徴するカルナータカ州に開設。この工場はインド国内はもちろん、中近東方面への進出の砦としての役割も担う。

ボール盤、マシニングセンター、ワイヤー放電機、円筒研磨機、平面研磨機といった、日本の工場と変わらない設備機器が設置されている

  • ボール盤
  • マシニングセンター
  • ワイヤー放電機
  • 円筒研磨機
  • 平面研磨機
  • お昼休みはバドミントン。順番に並んで、負けた人が交代する。
    規律正しい国民性も垣間見られる
  • インドの3大祭りのひとつDussehra(ダサラ)の時期には、僧侶に来ていただき設備をお祓いしてもらう
  • 休日はゴルフ場へ。サルに出くわすことも
  • 工場内の食堂のメニューはやはりカレー
  • 日本食が恋しくてラーメンなどを食べることも
ツジカワに宿る魂

〈ツジカワイズム〉技は国境を超える

アジア圏では、日本の技術に対する評価は高い。しかし、現地の従業員にいきなり1000分の1㎜レベルの精度を要求することも難しい。技術レベルを上げるには、まず「人づくり」から。100%日本のコピーではなく、現地の事情やニーズに合わせながら、その地ならではの技術を磨く。それがツジカワ流の海外進出だ。

先輩が語るツジカワの魅力

現地に暮らし、現地の仲間とともに。
人口13億人のインドで、
シェアナンバー1をめざす!

アジアへ、世界へ!
ツジカワの技と魂を伝える伝道者

海外事業部
2004年4月 入社 ロール部 仕上げ課配属
2013年8月 海外事業部 インドネシア赴任 Supervisor
2018年7月 海外事業部 インド赴任 工場長

▼インドの仕事風景をCheck!

▼江川さんのプライベートをCheck!

アジアを中心とした海外展開で
開発途上の暮らしに貢献する

ツジカワは、2004年の上海工場設立以来、アジアを中心とした海外への進出を果たしてきた。海外工場に派遣される社員は、立ち上げに向けて現地に飛び込み、そこで暮らす。現地の従業員とともに工場を開設・運営していく、まさに“開拓者”としての役割を担っている。江川さんもその1人だ。入社から10年間ロール部仕上げ課で産業機械の金型技術を磨き、2013年インドネシアで初めての海外駐在を経験。その後も日本に戻ることなく、2018年からはツジカワ インドのPlant Headに就任した。
「書類上は2013年に設立されたツジカワ インドですが、工場建設に時間がかかり、本格稼働を始めたのは2017年とまだまだ若い工場です。おもに素材の断裁を行うロール状の金型製品を生産しており、衛生用品、医療用シップ、ステッカーなどの製造に使用されています」。
インドは人口13億人を抱える巨大マーケット。経済も右肩上がりに成長しており、生活用品、衛生用品などの需要は拡大する一方だ。「紙おむつやマスクなどをつくるツジカワのロールの刃が出荷され、最終製品になってインド全土、さらにはインド近隣の国に流通する。現地のスーパーでそれらの製品を見ると、日本の技術でインドの人々の暮らしを豊かにしていることが実感でき、大きなやりがいを感じます」。
現地での江川さんの任務は、稼働まもないツジカワ インドの生産体制を構築することだ。「この工場は稼働し始めて1年半、まだ成長段階です。納期を守ってミスのない正しい製品をつくる、まずはそこから始めています」。

現地従業員と信頼関係を築き
自立・自走できる組織をつくる

インドは19言語が混在する多民族国家であり、多文化共生社会だ。日本のように、生活文化や仕事に対する価値観・取り組み方が均質ではない。日本なら多くの人が当たり前に思うことも、丁寧に説明しないと伝わらない。「例えば掃除も、“キレイにするとどんないいことがあるか”。そこから伝えなければ、誰も掃除をしません。日本で“生産性を高めよう”といえば、より短い時間で生産量を上げるための努力を試みます。が、こちらでは“明日の分まで仕事しなくてもいいのではないか?”という声が上がることも。マネジメントも一筋縄ではいかないことが多いですよ」。とはいえ、インドの人々が特別扱いにくい人たちというわけではない。にこやかに笑って気さくに話しかけてくれるし、休憩時間にはみんなで一緒にバドミントンに興じる楽しい仲間だ。現地で生活しないとわからない等身大のその国らしさを体験できるのも、海外で働く醍醐味だ。
現在、ツジカワ インドの全従業員は31名。うち日本人は江川さんを含め3名。海外拠点における日本人社員の業務範囲は、日本で勤務する社員とは大きく異なる。「おもな業務は、従業員への作業指導、納期管理、顧客対応、日本への発注など工場の管理ですが、それだけではなく、備品の購入、新入社員の書類選考・面接・給料の設定なども考えなければなりません。社内で問題が起きた場合には、どの部署であっても解決しないといけません」。さらに、会社の今後を左右するような判断も、江川さんに一任されている。「自分の決断次第で会社が正しい方向にも間違った方向にも進むわけですから、重要な判断をするときには、できるだけ情報を集め慎重に結論を出すようにしています。責任のある仕事を任せてもらっているなと思います」。
インドでの江川さんの日常生活をのぞいてみると、一番困っているのは食事だという。「日本でよく食べられているインドのナンやカレーは、北インドの料理です。一方、ツジカワ インドがあるのは南インドのカルナータカ。こちらのカレーは野菜スープみたいにサラサラしていて、すごく辛い。正直苦手で、しかも毎日食べると飽きてきます。昼食には、ここで食べられる数少ない日本食のインスタントラーメンを食べることが多いですね」。
今後の江川さんの目標は、現地の従業員自身が自主的に会社を運営できるようになること、そのための人材を育てることだ。「海外でその会社が成長できるか否かは、現地の人たちが中心となって会社を動かせるかどうかにかかっています。インドの衛生材市場は間違いなくこれからも伸びていきます。競合他社も増え、価格競争も厳しさを増していますが、その中でもツジカワ インドは国内シェアナンバー1になる、それが目標です」。
2018年には、ベトナム工場も開業した。アジア各国の経済成長を背景に、ツジカワの海外展開は今後もますます拡大する予定だ。「慣れない土地、文化の中で働くのは精神的にも肉体的にも厳しいものがあります。しかし、その厳しさ以上に得られる成長の実感がありますよ」。現地の仲間とともに、日本と同品質の製品をつくることができる工場をめざして、江川さんの奮闘は続く。