こんにちは、ツジカワです!

今回は「レーザー加工でどんな表現ができるのか?」をご紹介します。

金型や金属パーツへのレーザー加工というと、無機質な機械加工の一種と思われる方も多いかもしれません。
でも実は、レーザー加工には「質感をデザインする力」があります。

たとえば、

  • 化粧品ボトルに繊細な布のような質感を再現したり
  • 高級車のインテリアに木目や金属調のテクスチャを施したり

そんな“目と手で感じる意匠表現”が可能です。

ツジカワのレーザー加工技術は、あらゆる形状の金型への加工に対応し、オリジナルの「RAY Texture(レイ テクスチャ)」サンプルプレートから、製品イメージに合った質感を選んでいただけます。

オリジナルレーザー加工パターン「RAY Texture」とは?

「RAY Texture(レイテクスチャ)」とは、ツジカワ独自のテクスチャ(表面の模様・質感)をまとめたオリジナル成形サンプルです。
金型の微細加工に多く使用されるテクスチャを中心に、レーザー加工だからこそ表現可能なテクスチャを幅広く収録しております。
従来のブラストやエッチングでは難しかった、繊細な模様やグラデーションもレーザー加工なら可能。
製品イメージに合った「触り心地」や「見た目」を、目と手で選んでいただけます。

ツジカワのレーザー加工「RAY Texture(レイテクスチャ)」サンプル
「革」「布」「ヘアライン」など、プレートごとにテーマが分かれています。

レーザー加工テクスチャ紹介

金型の微細加工に使用されることの多いテクスチャから、中でも代表的なものをご紹介していきます!

梨地(シボ)

PCのマウスやキーボードを見てみてみると、表面に細かな凹凸がありませんか?その細かな凹凸のことを「梨地(シボ)」と呼びます。
すべり止めとしての効果や、成形品の光沢を抑え上品に見せる効果があります。

ツジカワのレーザー加工「RAY Texture(レイテクスチャ)」サンプル
RAY Textureでは、細かさや深度の異なるシボを彫り込んでいます。

ブラストや腐食で加工されることの多い「梨地(シボ)」ですが、レーザー加工ではデジタルで加工データを作成していくため、グラデーション状に柄を薄くしていくことや、場所によって、深度や異なる見た目の「梨地(シボ)」を入れることも可能です。

レーザー加工が施された金型で成形したコンパクト天板のサンプル よく見ると、場所によって柄の細かさが異なります。
紙吹雪をイメージしたコンパクト天板の成形サンプルよく見ると、
場所によって柄の細かさが異なります。

ヘアライン

髪の毛のような細いラインを施すことで、金属のような高級感を出すことが可能な技術です。
ヘアラインの幅や細かさは自由に調整することができ、曲面の場合でも、綺麗に形状に沿った加工が可能です。

ツジカワのレーザー加工「RAY Texture(レイテクスチャ)」サンプル ヘアライン
写真上部が、真っすぐなヘアライン写真下部が、細かなスクラッチ状のヘアライン

革シボ

車の内装や化粧品のコンパクトなどに多く使用される「革シボ」
見た目を上品に、成形品に柔らかな質感を持たせることが可能です。

ツジカワのレーザー加工「RAY Texture(レイテクスチャ)」サンプル 革目
RAY Textureから選んでいただくのはもちろん、
本物の革からテクスチャを作成することもできます。
ツジカワのレーザー加工「RAY Texture(レイテクスチャ)」が施されたボトルサンプル ステッチが表現されている。
ステッチを追加することで、よりリアルに表現することも可能です。
ツジカワのレーザー加工「RAY Texture(レイテクスチャ)」が施されたサンプル ステッチが表現されている。
ステッチの入れ方やサイズも調整可能!

布地

絹のような滑らかな布や、キャンバス地やちりめんのような布、細かく刺繍を施したようなテクスチャまで。様々な質感が表現できます。

ツジカワのオリジナルテクスチャ(ray texture)が彫り込まれたレーザー彫刻サンプル キャンバス地の質感が再現されている 
シワのよった大きな形状を切削彫刻で加工し、
細かなテクスチャをレーザーで加工した成形サンプル
レーザー加工による布地テクスチャをエンボス加工した紙器サンプル
青紫の部分に、布地テクスチャをエンボス加工した紙器サンプル
レーザー彫刻によって背景には、ちりめん布のテクスチャ手前の花と蝶には刺繍のようなテクスチャを加工した成形サンプル
背景には、ちりめん布のテクスチャ
手前の花と蝶には刺繍のようなテクスチャを加工した成形サンプル

エッチングパターンのレリーフ化

ツジカワのエッチング技術のひとつ「彩光腐食」のパターンも、レーザー加工と融合することで一味違う見栄えにすることができます。
光の反射を利用した微細柄に細かな凹凸が組み合わさることで、より複雑な煌めきを生み出します。

ツジカワのオリジナルパターンが彫り込まれたレーザー加工サンプル 
左側が、彩光腐食の柄そのままのもの
右側が、彩光腐食に細かな凹凸を組み合わせたもの

切削+レーザー加工の複合彫刻

大きな凹凸や光沢のある面を切削彫刻で加工し、微細柄をレーザー彫刻で加工する、複合彫刻も可能です。

ツジカワのオリジナルパターンが彫り込まれたレーザー彫刻サンプル 
細かな和柄やシボは、レーザー加工。
女性の横顔全体を切削彫刻で加工後、髪の毛や髪飾り、背景をレーザー彫刻で加工した成形サンプル
女性の横顔全体を切削彫刻で加工後、髪の毛や髪飾り、
背景をレーザー加工を施した成形サンプル

切削彫刻とレーザー加工、どちらも加工可能なツジカワだからこそ、お互いの良い部分を引き立てあう見せ方が可能です。

「ツジカワのレーザー加工とは?」についてはこちらの記事をご覧ください。
【ツジカワの5軸レーザー加工】複雑形状の金属にも高精度な微細彫刻を実現

「RAY Texture」を使用したレーザー加工ご注文の流れ

「RAY Texture」のテクスチャを金型に加工する場合には、以下3つの情報が必要です。

  • 「RAY Texture」の柄番号の指示
  • 金型の3Dデータ
  • 柄を加工したい範囲の指示/li>

1.使用したい「RAY Texture」の柄番号を指示する

「RAY Texture」のサンプルプレートには「R」から始まる柄番号と加工深度が記載されています。

ツジカワのオリジナルパターンが彫り込まれたレーザー加工サンプル 革目
この革シボは「R-013」
深度(彫りの深さ)は0.1mmで、指先で触れるとほんのり凹凸を感じる程度。

そのままのサイズ・深度での加工はもちろん、「もっとぼこぼこさせたい」「もっと柄を大きくしたい」など、ご希望に合わせてサイズや深度の調整も可能です。

2.金型の3Dデータを支給する

レーザー加工の微細な表現を行うには、正確な金型の3Dデータが必要です。加工したい金型の3Dデータ(拡張子:IGS/STP)を御支給ください。

※IGS/STP形式…3D CADソフトで使用される標準的なファイル形式です。

金型イメージ図
金型イメージ

3.柄を加工したい範囲の指示

レーザー加工 柄範囲に関する指示イメージ
柄範囲に関する指示イメージ

指示をもとに、金型の3Dデータを使用し加工データを作成。
成形方法や金型の種類に合わせ、加工に必要な細かな調整も行います。

4.レーザー加工による金型加工

ツジカワでレーザー彫刻を施した金型
ツジカワでレーザー彫刻を施した金型

5.成形会社様にて成形

金型へのレーザー加工後成形されたプラスチックボトル
成形会社様で成形すれば完成!

ご紹介した以外にも、木目やカーボンなど様々なテクスチャを作成しております。

RAY TEXTUREサンプルのご依頼や、オリジナル柄の作成など、ご不明な点がありましたら、問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください!