印刷・ラベル会社様必見!“自作シール”トレンドを支える最新箔押し技術とは!?
最近、展示会でアテンドに立っているとこのようなご意見を多数いただくようになりました。
近年、自作シール市場は盛り上がりを見せており、SNSなどで検索すると、様々な趣向を凝らしたオリジナルシールの作製例をたくさん見つけることができます。
小ロット・多品種化が進むラベル市場。自作シールに限らず、あらゆる製品での「差別化」が重要なキーワードとなっております。
印刷にとどまらず、高付加価値の提案力が一層求められるシール・ラベル業界において、デザイン性や高級感を訴求できる箔押し加工はぜひ押さえておきたいところ。

本記事では箔押しシールの付加価値を最大化し、シールの質を高める最新の製版技術と印刷現場で活用できる具体的なヒントを紹介します!
箔押し加工とは?

箔押し加工とは、箔版と呼ばれる金属の版を使用して、熱と圧力で金属箔やホログラム箔を紙やプラスチックに熱転写する加工技術です。
もちろんシールラベルへの箔押し加工も可能で、ドラッグストアや酒屋を見回してみると、あちこちに箔押しラベルを見つけられると思います。
箔押しシール差別化アイデアの宝庫!プレミアム箔押しシール
「身の回りのさまざまな場所で見つけられる、ということは箔押しで特別感を出すのは難しいのでは?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
箔やシールの素材を変えるだけでなく、ツジカワ独自技術の“プレミアム箔押し”加工を施した箔版を使用することで、これまでにない差別化表現が可能になります。

写真だとわかりにくいですが、
青色セパレーターがついた透明なシールに箔押ししております!
これほど大きな箔押しシール制作は(おそらく)業界でも前例のない試み!
そんなプレミアム箔押しシールには、以下の4つの技術が組み合わされています。
- 1.通常箔押し
- 2.彩光腐食
- 3.チェンジング
- 4.マジックエンボス
通常箔押し

皆様がよく目にする箔押しといえば!という加工。平滑性に優れた版面が箔の輝きを引き立てます。
彩光®腐食

チェンジング

どっちもハッピー♪
チェンジングとは、光の反射角度によって絵柄が変化して見える箔押し加工のこと。自作シールの制作者から最も多くお問い合わせをいただいたのが、この「チェンジング加工」です。
「箔そのものが特殊なんですか?」と聞かれることが多いのですが、実際にはチェンジングが「箔」に施されている場合と「版」に施されている場合があります。
どちらもお札や商品券、高級ブランドのタグなどのセキュリティ目的で使用されることが多く、チェンジングが施された箔(セキュリティホログラム)は、セキュリティ性は非常に高いのですが、版作製に比べると、かなり高価格となります。
一方、チェンジング版による加工であれば、1版から製作可能で印刷の見当も合わせやすく、比較的導入しやすい方法といえます。
データ入稿の際は、切り替えたい2つの絵柄をご提示いただくだけでOK。特別なデータ作成は不要です。
ただし、絵柄の内容やサイズによっては視覚効果が出にくかったり、大きなモチーフは箔押しが難しい場合もあります。
その際はご要望を伺いながら、最適なデザイン構成や加工方法をご提案いたします。
マジックエンボス

エンボスを施したラベルやシールは高級感がある一方で、ボトルなどに貼り付けるとエンボス部が出っ張っているため、陳列時に箔押し部が傷つきやすいという課題があります。
一方、マジックエンボスであれば、箔押し後エンボスした場合よりも、摩耗のリスクは少ないといえます。
今後は、化粧品・飲料・日用品など、立体感のある質感表現を求めるパッケージへの活用が期待される技術です。
箔押しシールラベルの使用例
化粧品関連ラベル
化粧品パッケージでは、「上質さ」「世界観の統一感」などが重要な要素です。
例えば、マジックエンボスをラベルに使用すれば、ボトルやチューブなどエンボスが難しい素材でも、高級感ある陰影表現が可能です。

上:通常箔押し
下:マジックエンボスによる箔押し
サンプルご提供:株式会社インパム様
さらに彩光腐食版もおススメ!角度によって光沢が変化し、照明下での演出力も抜群です。
印刷会社・ラベル会社にとっては、他社との差別化提案やプレミアムライン強化に最適な技術です。
お酒・食品関連

お酒や食品のラベルでは、「贈り物として手に取ってもらえるか」が大きなポイントです。
ツジカワの彩光腐食は、光の反射角度によって微妙に色彩が変化し、高級感と奥行きを演出します。

また、マジックエンボスによって、立体的な文様をラベル上に再現できるため、クラフト感・重厚感を両立できます。
小ロットの地酒や限定スイーツなど、高付加価値訴求が求められる商品群に最適です。
同人誌・グッズ関連シール
自作シールやグッズでは、“限定感”や“特別仕様”が重要な訴求ポイント。
箔押しを使うことで、作品の世界観を視覚的に強調し、コレクション性を高めることができます。
チェンジングなどの特殊版を使えば、演出性・話題性のあるデザイン表現も可能です。
印刷会社にとっては、「差別化を求める個人顧客や小ロット案件への提案材料」としても有効です。
シールに箔押しをする際の注意事項

- 1.小さな文字や細かいデザインはつぶれる可能性がある → 版で絵柄として残っていても、細かな部分は箔押し時に埋まってしまうことがあります。
- 2.箔と表面加工の相性によって仕上がりが変わる → シールやステッカーには機能性を持たせるために、表面加工が施されている場合があります。表面加工と箔の組み合わせによっては、箔がうまく定着しないことがあります。
- 3.セパレーターの厚み・糊の種類も箔押しに影響する → 箔押しは印刷物全体にムラなく圧をかけることが重要となりますので、シールの台紙であるセパレーターの厚みや、糊の種類(弱粘着・強粘着)なども箔押しに影響します。
- 4.箔の選定も重要 → 使用環境や目的に合わせて、適した箔を選ぶことも品質に大きく影響します。たとえば、摩擦が多いパッケージやラベルには、耐摩耗性の高い箔を用いることで、美しさを長く保つことができます。
シールは、シール本体・糊・セパレーターという構成になっているため、紙への箔押しに比べると、仕上がりに影響する要素が多いといえます。
初めて扱う素材であれば事前に箔押しテストを行うことを推奨します。
箔押しシールで“ブランドを語る”時代へ

商品の印象を大きく左右するパッケージやラベルは、もはや「装飾」ではなく、ブランドの世界観を伝えるデザイン要素として重要視されています。
ツジカワが手がける彩光腐食・マジックエンボス・チェンジングといった特殊製版技術は、箔の反射や陰影を精密にコントロールすることで、ラベルやシールに“立体感・奥行き・高級感”をプラスし、ブランドの世界観をより深く印象づけることが可能です。
小ロット・多品種化が進む中、こうした高付加価値の箔押し表現は、他社との差別化や新規顧客への提案力向上にもつながります。
箔押しシールに関してもっと知りたい!という方はぜひツジカワHPよりお問い合わせください!