ダイカットロールの長寿命化、24時間連続稼働を実現したツジカワの改善提案事例【改善事例】海外製ユニットの短寿命を解決|機械構造の不具合を見抜き、3ヶ月連続稼働 へ
「海外製のユニットを導入したが、刃型の寿命が極端に短い」
「ベアラーにすぐ焼け跡やギア目が出てしまい、いつ切れなくなるか不安で目が離せない」
このような現場の悩みは、実は「刃型の品質」ではなく「機械そのものの設計構造」に原因があるかもしれません。
ツジカワが、海外製ユニットの根本的な設計の不具合を特定し、ユニット改造と高精度ダイカットロール(ロータリーダイカッターとも呼ばれます)の組み合わせによって、「最短1日」で停止していた生産現場を「3ヶ月連続稼働」へと劇的に改善した事例をご紹介します。
1. なぜ、海外製ユニットでは刃型の寿命が短く、ベアラーの焼けなど不具合が止まらなかったのか
一般的にダイカットロール(ロータリーダイカッター)の寿命が短い場合、刃の材質や形状、ロール精度が疑われます。しかし、ツジカワはユニット全体の構造を踏まえて診断を行います。
今回の改善事例では、海外製ユニットに潜む以下の「構造的な不具合」を特定できたことが勝因の鍵となりました。
● 加圧バランスの設計不具合:ユニットの剛性不足により、稼働時の振動や熱膨張でベアラーに不均一な負荷が集中。
● 不適切なクリアランス:海外設計の基準が日本の精密な加工精度と乖離しており、金属同士の異常接触を誘発。
これらの不具合がある状態では、どんなに高品質なダイカットロールを投入しても、ベアラー部には「焼け跡」や「ギア目の摩耗」が生じ、刃型は数日、ときには最短1日で寿命を迎えてしまいます。
2. なぜツジカワは解決できたのか──機械の「土台」から整えるアプローチ
ツジカワは単に代替品を納品するメーカーではありません。
105年の歴史で培った彫刻技術と、機械構造への深い造詣を活かし、ユニットそのものの「改造」を提案しました。
- 設計不具合を見破る診断: ユニットの構造的な不具合がどこに生じているかを特定。
- ユニットの構造改善 : 適切な加圧とクリアランスを維持できるよう、ユニットの心臓部にメスを入れる改造を実施。
- 高精度ダイカットロールの最適化: 改善された構造の上に、ミクロン単位の平行度を誇る自社製ロールを搭載。
この「機械の土台から整える」アプローチこそが、他社には真似できないツジカワの強みです。
3. 【比較検証】24時間稼働下での劇的な改善効果
改善後、お客様のラインでは驚くべき成果が得られました。
| 比較項目 | 改善前 (海外製ユニットのまま) | 改善後 (ツジカワによる改造+導入) |
| 連続稼働期間 | 最短1日~数週間 | 3ヶ月(90日)以上 |
| 稼働体制 | 突発停止のリスク大 | 24時間連続稼働 |
| ベアラーの状態 | ギアの摩耗・焼け跡が顕著![]() | 3か月後の焼け跡なしの平滑状態![]() |
| 現場の心理的負荷 | いつ切れなくなるか分からない不安 | 突発停止の不安から解放され、 計画的なメンテナンスが可能 |
4. まとめ:その「不安」はユニット構造のアップデートで解消できる
「海外製だから仕方ない」と諦める必要はありません。ツジカワはユニットの根本的な構造を理解しているからこそ、設備のポテンシャルを最大限に引き出すことができます。
● 刃型の買い替えコストを削減したい
● 突発的なライン停止による機会損失を防ぎたい
● 24時間、安心して機械を回したい
ダイカット工程における「いつ切れなくなるか分からない不安」を、確かな技術と理論で「安定した生産ができる確信」へと変えます。お使いのユニットに違和感を覚えたら、まずはツジカワへご相談ください。
5. よくあるご質問
Q1 海外製ユニットで刃型の寿命が短い場合、どうすればいいですか?
A:刃型自体の品質だけでなく、ユニットの設計構造(加圧バランスやベアラーの接触精度)を確認する必要があります。ツジカワの事例では、海外製ユニットの設計上の不具合を機械構造レベルで特定。ユニットの改造と高精度ロールの組み合わせにより、最短1日でベアラーが摩耗していた現場において、24時間稼働で3ヶ月以上の長寿命化を実現しました。
Q2 なぜ刃型だけでなく「ユニットの改造」まで提案するのですか?
A: 刃型の摩耗を根本から解決するには、土台となる機械側の精度が不可欠だからです。 今回の事例のように、海外製ユニットには日本の精密加工の基準では考えられない「設計起因の問題」が含まれているケースが少なくありません。ツジカワは105年の歴史で培った機械構造への深い理解に基づき、ユニット側の設計不具合を特定・改造することで、ロールの性能を100%引き出す環境を整えます。
Q3 ベアラーに「焼け」が発生するのは、具体的に何が原因なのでしょうか?
A: 主な原因は、加圧バランスの崩れによる異常摩擦と熱膨張です。 設計剛性が不足しているユニットでは、稼働中の負荷に耐えきれずミクロン単位のズレが生じ、ベアラー同士が過剰に接触して「焼け」や「ギア目」を引き起こします。ツジカワの改造では、この荷重分布を最適化し、24時間稼働下でもベアラーが美しさを保つ(摩耗しない)状態を実現します。
Q4 ツジカワでの対応エリアに制限はありますか?
A: 日本国内はもちろん、アジア(中国、タイ、インドネシア、インド、ベトナム)を拠点として、グローバルなサポートが可能です。 海外工場のユニットで同様の短寿命トラブルが発生している場合でも、ツジカワの海外拠点が連携し、日本と同等の診断・改善提案を提供いたします。「海外製ユニットを、日本品質で稼働させる」ためのパートナーとして、場所を問わずお力になります。
Q5 自社のユニット設備を診断していただけますか?
A:はい、全く問題ありません。図面がない状態からでも診断・対応可能です。 海外製ユニットでは図面がないケースも多いですが、当社では現物ユニットの構造を確認し、リバースエンジニアリングを行うことで状況を把握いたします。図面がないことを理由に断られたユニットでも、まずは一度ご相談ください。
6. おわりに
ツジカワ株式会社は大正10年(1921年)に創業して以来、彫刻技術をもって多くのお客様に高品質の製品を提供してきました。常に社会やお客様のニーズに応えてきたこの100年余りの間、様々な挑戦により技術を継承し、新たな技術を生み出してきました。この挑戦の繰り返しの歴史が今のツジカワをつくり、そしてこれからの100年も「彫刻技術で世の中を美しく快適にし、人々の心と暮らしを豊かにすること」を使命として、進化と挑戦を行ってまいります。
お客様のご要望に応じて、ダイカットロールの用途、材質をオーダーメイドでご提案いたします。まずは HPのお問い合わせページ からお問い合わせください!
※本記事で取り上げた不具合は、今回診断した個体に固有のものであり、海外製ユニット全般の品質を示すものではありません。海外製・国産を問わず、設備は使用環境や運用条件によって状態が変わります。ツジカワは製造元や原産国にかかわらず、現物の構造を見て診断・改善提案を行っています。

